【経理知識】消費税(課税・非課税・不課税・免税)の違いと注意点

いまさら聞けない経理知識

ここでは経理職5年目の私が、知識の整理と後輩に教える時の備忘メモとして、経理知識をまとめています。

課税・非課税・不課税・免税がある

シゴ・ラボhttps://lab.pasona.co.jp/accounting/word/16/

課税取引の4要件

  1. 国内において行われる取引
  2. 対価を得て行う取引
  3. 事業者が事業として行う取引
  4. 資産の譲渡、貸付け又は役務の提供

国税庁HP No.6105 課税の対象

不課税とは

課税取引の4要件にあてはまらないもの。

不課税取引の例
  • 外国での宿泊や飲食(国内ではない)
  • 給与、賃金(事業ではない)
  • 寄付や贈与(対価を得て行う取引ではない)
  • 出資に対する配当(対価を得て行う取引ではない)

免税取引とは

課税の4要件を満たし、本来であれば課税となるが、免除しているもの。

免税取引の例
  • 商品の輸出や国際輸送
  • 外国事業者へのサービスの提供
  • 外国人旅行客に対する免税対象となる物品の販売(免税店)

不課税・非課税との違いは、消費税は発生していること。理論上は「消費税が0%の状態を意味する」これは、消費税は国内での消費に負担を求め、国外で消費されるものには課税をしない、という考え方に基づく。

非課税取引とは

本来は課税対象だが、消費税の性格上、課税対象としてなじまないものや、社会政策的配慮から課税しない、と定められている取引。

非課税取引の例
  • 土地の譲渡や貸付
  • 国債や株式などの有価証券の譲渡
  • 預貯金の利子
  • 郵便切手類の譲渡
  • 印紙の譲渡
  • 商品券、プリペイドカードの譲渡
  • 社会保険料の給付
  • 住宅の貸付

国税庁HP No.6201 非課税となる取引

免税・非課税・不課税の違い

まとめ
  • 免税は、本来は課税だが免除。消費税が0%の状態
  • 非課税は、本来課税だが、例外的に課税しないと定められているもの
  • 不課税は、課税取引の要件を満たしていないもの

非課税・不課税・免税の仕訳ミスの影響は?

消費税の計算をするときに、「課税売上割合」を算出する。計算式は下記のとおり。

課税売上割合=(課税売上高+免税売上高)÷(課税売上高+免税売上高+非課税売上高

非課税売上と課税売上を間違えると、課税売上割合の数字が変わり、納税額に影響する。

  • 非課税売上と不課税売上を間違えると納税額に影響する可能性がある。
  • 非課税仕入と不課税仕入を間違えても問題はなし。
    ただし課税仕入とそれ以外を間違えると納税額に影響するので、要注意!

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